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Slice  もしもボックス 

2021
アクリル、洋金箔、木製パネル
53 × 53 cm

人格の中には過去の自身の経験をもとに構築された何人もの自分がいる。その経験や体験は地層のように積み重なり、その節目節目で大きく変わるタイミングがくる。

 

「性善説」と「性悪説」というものがある。
構築された人格は、見る角度、切り取る角度によって大きく違いが現れる。ボタンの掛け違いによって自分が別人になっていた可能性もあり得るのだ。

 

「もしもボックス」

sliceのコンセプトである「可能性」をテーマにした作品である。

地層のように蓄積、構築してきた人格は、選択によって置かれる環境も大きく変わる可能性があり、その可能性を理解しているだけでも相手のことを考え、思いやれる世界ができるのではないか、という考えのもと制作。

作者には世界を変え、救うことなどできないが、作品を通して問題定義することにより、見た人が少しでも視野を広げるきっかけを作ることができるのではないかと考えている。

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